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建造物

名古屋市内では京都市電に遅れること3年、明治31年(1898)に開通した名古屋電気鉄道により、市内電車が走り始めました。同社はその後も尾張地区に路線を伸ばし、大正元年(1912)には犬山線を開通。その時に建てられたのが、この「岩倉変電所」です。
建物は、内部に大きな変電用機械が入れられるように、背の高いレンガ造りに。出入り口や縦長の大きな窓は、半円のアーチ型。褐色の塩釉系のレンガを、上下4段の帯に入れています。建物四隅にはバットレス(控壁)が取り付きます。

名鉄岩倉変電所

建造物

東京・汐留の新橋停車場構内に東京鉄道局が建てた工場施設の一つです。新橋工場には、旋盤、木工、鍛冶、鋳物など9工場が設けられており、この建物は木工場であったと推測されます。
この建物は、構造技術の面では鉄道寮新橋工場(4丁目44番地)にならって造られたものですが、鋳鉄柱に「東京鉄道局鋳造」の銘があり、国産鉄造建築の初期例といえます。構造形式は、鉄造平屋建て、越屋根付き切妻屋根の銅板葺き。
大正8年(1919)に大井工場に移築され第二旋盤職場として、昭和41年(1966)まで使用されました。

鉄道局新橋工場

建造物

東京駅の丸の内側広場の中央にあった派出所。壮大な駅舎の竣工にあわせて建てられました。東京駅の駅舎は、辰野金吾の設計で大正3年(1914)に竣工。一方でこの建物は、警視庁の設計によって同時期に建てたと伝えられています。
構造は鉄筋コンクリート造で、隅切り八角形の平面、正面の半円のペディメント、欄間付きの上げ下げ窓にある純白の浅い庇、腰壁に帯状にめぐらせた白色化粧レンガなど、東京駅舎との調和がはかられていることが見てとれます。

東京駅警備巡査派出所

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